
AI試着とプライバシー|カメラ映像がサーバーに送られない仕組み
試着ボタンを押すと、お客様のスマホのカメラが起動して、自分の顔が画面に映ります。このとき、まともなお客様なら一度は考えます。「この映像、どこに行くんだろう」。
店側も同じことを考えるべきです。お客様の顔の映像を外部に送る機能を自店のサイトに置くなら、プライバシーポリシーへの記載、同意の取り方、送り先の管理が必要になります。
DokimiAIは、この問題を「送らない」ことで解決しています。この記事では、その仕組みと、店が説明に使える事実をまとめます。
処理は全部ブラウザの中
試着に必要な処理は3つです。
- カメラ映像から顔と耳の位置を検出する
- 商品画像を実寸に合わせて耳の位置に描く
- 色やサイズの切り替えに追従する
この3つは、すべてお客様のブラウザの中で動きます。顔検出には、ブラウザ上で動く機械学習モデル(MediaPipe Face Mesh)を使っていて、これはボタンを押したときにライブラリとして読み込まれ、端末のCPU/GPUで実行されます。
カメラ映像は、ブラウザの中で映像要素に流れ、その上に商品画像が描かれるだけです。映像のフレームがネットワークに出ることは一度もありません。 DokimiAIのサーバーは、試着中に映像を受け取る口を持っていません。
送信されるもの・されないもの
| 内容 | 送信 | 補足 |
|---|---|---|
| カメラ映像 | されない | ブラウザの中で完結 |
| 顔の検出結果(座標) | されない | 端末内で毎フレーム計算して捨てる |
| 試着中のスクリーンショット | されない | 撮影ボタンを押すと端末内で画像が生成される |
| 商品画像(透過PNG) | 店のサーバーから受信 | 店が置いた画像をブラウザが読むだけ |
| 商品の設定(色名・実寸など) | 店またはDokimiAIから受信 | 商品データであり個人情報ではない |
「撮影 → シェア」の機能では、お客様が撮影ボタンを押した時点で、端末の中に画像ができます。それを保存するか、SNSに投稿するかは、お客様が自分で選ぶ操作です。店にもDokimiAIにも、その画像は届きません。
だから店が書けること
プライバシーポリシーや商品ページの案内に、次のように書けます。
- 試着機能はお客様の端末のブラウザ内で動作し、カメラ映像を送信・保存しません
- 試着中の映像や画像を当店が取得することはありません
- カメラの使用許可はブラウザが管理し、いつでも取り消せます
「送信しません」と断言できるのは、実際に送信する経路が存在しないからです。「適切に管理します」と書くしかない方式との違いはここにあります。
店側で確認する方法
信じるのではなく確認したい場合は、簡単に確かめられます。
- 自店の商品ページをPCのChromeで開く
- デベロッパーツール(F12)の Network タブを開く
- 試着ボタンを押してカメラを起動し、しばらく動かす

試着中に増えるリクエストは、顔検出ライブラリの初回読み込みと、商品画像の取得だけです(サイトのアクセス解析のビーコンを除く)。映像データを送るような継続的な通信(アップロード)は発生しません。
この方式の代償
映像を送らないことには、代償もあります。
- 処理はお客様の端末次第。古いスマホでは検出が遅くなることがあります
- 初回に数MBのライブラリを読む。ボタンを押すまで読まないので、試着を使わない人には影響ありませんが、押した直後は数秒待ちます
- サーバー側で高度な生成はできない。画像生成AIで「試着した写真」を合成するような方式ではなく、店の商品画像を耳に重ねる方式です
この代償は、自店で運用する上で受け入れられる範囲でした。お客様の顔の映像を預かるリスクと比べれば、待ち時間の方がずっと軽い問題です。
まとめ
- 顔検出・合成はすべてブラウザ内。カメラ映像は送信されない
- 撮影した画像は端末内で生成され、店にもDokimiAIにも届かない
- 店は「送信・保存しません」と断言して書ける
- Networkタブで実際に確認できる
試着を入れるときに「映像はどこに行くのか」を説明できる状態にしておくことは、機能そのものと同じくらい大事です。

